10年ぶりに行ってきました。


目的は、弥生美術館で夢二の鳥の封筒と便箋を買うためです。今からちょうど10年前に大正・昭和にはまり、銀座のモダン建築やカフェーめぐり、根津・千駄木・谷中の散歩をしていました。映画学校に通っていたので、大正・昭和初期の時代設定の自主映画も作ってしまったくらいの入れ込みようでした。当時、撮影した場所がどうなったのか見に行こうと思ったのですが、すっかり町並みが変わってしまっていて、結局見つけられませんでした。また、出直します。


で、弥生美術館では、「昭和少年SF大図鑑」展というのをやっていて、大興奮してしまいました!是非見に行った方がいいと思います。9月27日までやっているそうです。新宿新都心をテーマで卒論を書いた私、昭和40年代は子どもだけでなく、大人の人も含めて皆が近未来を想像していた素敵な時代なのです。私はその時代にはまだ生まれていませんでしたが、今から見ても当時は相当楽しかったのだろうと思います。ちょうど20世紀少年も始まるし、見に行くといいタイミングだと思います。石ノ森章太郎先生の原画などもたくさんありました。
夢二も久しぶりに見ました。今日気がついたのですが、私は大正初期の作品がとくに好きです。何となく丸くてやさしくてすっきりとしています。大正2〜5年辺りの作品が特にそう感じました。今回は手紙とかハガキとかそういったものに目が行きました。


買う予定だった便箋セット以外にも色々と大量に買い込みました。それで、帰りにぶらぶら谷中を散歩したのですが、私は最初この地名を(たになか)と覚えてしまったので、【やなか】と知ってもしっくりこないので、いまでも自分の中では(たになか)のままです。で、この谷中をぶらぶらして、千駄木駅に行く途中、たくさん寺院を通るのですが、全生庵というお寺で「幽霊画展」というのをやっていて、入りました。500円です。そこにはたくさんの江戸〜明治にかけての日本画の幽霊画がありました。かなり面白かったです。そんなに広くなかったのですが、じっくり見てしまって、気がついたら私だけになってしまってました。この展覧会もお勧めです。で、疲れたので、乱歩という猫の写真だらけの喫茶店に入って、それから千駄木駅に向かいました。


当時は、何も考えなくても自分の散歩コースを迷わず行けたのに、今回は目印だったものが見つからず、自分の記憶もあいまいで、なんだか哀しい気分になりました。私が目印にしていたものは多分、道になってしまったり、新しいビルになってしまったりしているんでしょう。


もう少し涼しくなった秋に再挑戦しようと思っています。


動画は「都々逸」というものを聞きたくなって探したのですが、美空ひばりさんが出てきました。都々逸ってこんなに哀しげなのでしょうか。