水曜と今日と映画を見ました。

水曜1000円の日は、Patti Smithドキュメンタリー映画『dream of life』を見て、今日はウッディ・アレン『それでも恋するバルセロナ』を見てきました。一般だと1800円ですが、科目等履修生の学生証を見せたら、1500円の学生料金になりました。


Patti Smithは私の母世代の人たちが熱狂した時代の人で、私の叔父の携帯の着信音は彼女の音楽だったりします。私はそこまで大好きとかではないのですが、パティスミスのドキュメンタリーというのに興味があって行ってきました。ちょっと普通のドキュメンタリーとは少し違う手法で途中眠くなる場面もありましたが、最後まで楽しく見ることができました。11年間追いかけて取り続けたそうです。パティの飼っている猫「カイ」がとてもかわいかったです。自分の感性に素直に向き合い続けるというのが彼女の魅力なんだなと思いました。色々なアーティスト達との交流や反戦運動を積極的に行う姿、母としての姿、ふとした表情など本当に魅力的な人でした。また彼女の両親や実家などが登場して、やっぱり普通の家族の娘でもあるのだなと思って嬉しかったです。この人もフリーダカーロが好きみたいで、部屋に写真が飾ってありました。過去に彼女を意識したファッション(三つ編みヘアとか)したみたいです。”Because the night"が私の大好きな曲なんですが、映画には登場しませんでした。アルバム『horses』にちなんだ構成になっていました。動画はニルバーナのカヴァーですが、途中の詩の朗読は映画にも登場しました。


ウッディアレン『それでも恋するバルセロナ』もすごく良かったです。アメリカ娘二人がバルセロナに行ってスペイン人画家と恋に落ちるという話なのですが、日本映画だとすごく状況説明や心境などのシーン(どうしてバルセロナに来ることになって、どんな人物なのか)とかをすべてストーリーで見せてから、バルセロナのシーンが始まると思うのですが、ウッディアレンは、そういった状況説明をすべてナレーションで済ませて、物語がテンポよくリズムよくどんどんと進んでいくのが見ていてイライラせずよかったです。いかにもって感じの二人の対照的なアメリカ女性と、これまたいかにもって感じのスペイン男性とスペイン女性、またその他の登場人物もこういう人いるよねというような人ばかりが登場して、全然退屈しませんでした。音楽も素敵です。お芝居を重視しているんだけど、日本のお芝居見たく雰囲気やドロドロした感じがなく、カラッとしていて、頷けるような描写力が素晴らしいです。もちろん役者さんの力量もあるのだと思うのですが、やっぱりウッディアレンの魅力なんだろうなと思いました。


私はスペインの役者さんが大好きで、このハビエルという人はスペインの「渡辺謙」みたいな人だと思います。英語がすごーく上手になっていてびっくりしました。アカデミー賞を何年か前に受賞しましたね。この濃い顔はアメリカで受けるかなと心配していたのですが、順調そうでよかったです。でも彼のスペイン語みたいな英語が好きだったんですけど。。。ペネロペさんは、気性の激しい役が本当に似合いますね。映画の中でニューヨークの人たちがレストランでつまらない話をして、主人公がうんざりするというシーンがあるのですが、その会話の内容が日本のハイビジョンテレビを買うか買わないかだったのには、ちょっと嫌な感じを受けました。でも、このDVDが発売になったら買おうと思いました。


私はウッディアレンの作品を高校生辺りから時々見ていたのですが、どこが面白いのかあまり理解できなくて、ウッディアレンのキャラクターをただただ面白がっている感じでした。でも、今日本当に久しぶりに彼の作品を見て、面白いと感じる事ができました。それは私が年を取ったからなんでしょうか。よくわかりませんが、いい映画を見つけることができて、とてもよかったです。