昨日、青山ブックセンターで高木正勝さんの新しいアルバムを買いました。

「Tai Rei Tei Rio(タイ・レイ・タイ・リオ)」はポリネシア語で「大きく振れ、小さく振れ」という意味を持つそうです。Tei=タイと読むところが、気になっています。ポリネシア語の発音なのか、高木さんのこだわりなのか。。。普通の日本語読みならテイですよね。


このアルバムは世界の神話集を集めた文庫本付きだったので、即買ってしまったのです。
ただ、家に帰ってCDを聞いてみたのですが、うーん。。。正直言って1回聞いた感想は、あまり好みじゃないという感じです。。でも何度も聞くうちに好きになっていくのだと思います。


高木さんの音楽で私が好きなところは、ピアノのメロディーと言葉と映像が上手く組み合わさっている所なんですが、今回は民族色(民族楽器や民族の言葉)があまりうまく混ざっている感じがしませんでした。今回の、「タイ・レイ・タイ・リオ」にはDVDがついていません。多分、民族系の音楽に、映像がつくとまた全然違う印象を持つのだと思います。それからCDの中に歌詞カードや解説的なことが何も書いていなかったので、これは残念です。折角ポリネシアや色々な国の民族の言葉を使った音楽なのだから、映像作品のない場合は、せめてそういった歌詞カードはつけて欲しかったです。なので、CD+文庫本だけで3000円はとても高いと思いました。

と言っても、中には東欧系の言葉とピアノの曲とか、外の音を組み合わせた曲とか、いい音楽もたくさんあります。前半よりも後半の方に私の好きな感じの曲が集中しています。一度実際のライブに行きたいと思っているのですが、まだ行っていません。


Tai Rei Tei Rioのプロジェクトの詳細URLです→http://www.epiphanyworks.net/trtr/
ちなみにこのアルバムと文庫本は、多摩美が関った作品のようです。文庫本の執筆者が多摩美の人文科の人らしく、今回初めて多摩美に人文科があることを知りました。私は今、世界の民話など民俗学についての情報を集めているところなので、美術大学に人文科があることに新鮮でした。もちろん、あるべきだと思っています。ムサビにもできればいいですね〜。


文庫本はこれから読むのですが、折角なら現地の言葉との対訳にして欲しかったです。さっき言ったように世界の民族を取り扱ったテーマなので、現地の言葉の音と意味を知りたいというのが、これを買って思ったことでした。このプロジェクトのHPを見ると、「日本の音楽」を作るということを目的に始まったそうです。「日本語」のルーツは、ポリネシアの方だという説もあるくらいですから、そういった日本とポリネシアや他の民族との共通しているような不思議な感覚を目で見て分かればいいなと感じたのですが。。。今後のこのプロジェクトの発展に注目していきたいと思います。


高木正勝さんは、京都の田舎でずっと制作活動を続けていることや、自分のスタイルをきちんと持っていること、とても文章を書くのがうまいこと、などたくさん魅力を挙げるときりがないですが、映像と音楽を同時に作る70年代後半生まれの作家さんでは、私の中で一番お勧めしたい人です。その他の作品はいろいろあるのですが、私が持っている以下の2つは両方ともDVD付きで、映像と一緒に見ることができるのでお勧めです。