考えてみたら最近展覧会に行ってません。

ムサビを卒業してからのこの1年間、展覧会や美術展をほとんど見に行ってません。職場にあったギャラリーの写真展や、印刷博物館、上野の科学博物館などを見に行きました。それからイスラエルの博物館や遺跡も行きましたが、現代のアートではなかったし。。。


ムサビ通信生になりたて〜3年目くらいは、常に展覧会情報をチェックして時間ができるたびに色々なところに行きました。それが4年目、5年目になると数が減ってきて、行かなくなりました。卒業論文のテーマも結局、都市開発でしたし。。。


最初は「アート」という言葉に酔いしれていました。自分は「アートマネジメント」を勉強するんだぞ!とか。でもだんだん時間が経ってくると、「アート」と自分の関係性が見え始めてきました。私はそこまでどっぷり「アート」の世界に浸る必要はないし、自分がクリエイティブを作っていく立場でもない、ミュゼオロジーとか、アートマネジメントといったカタカナ語に執着する必要もない。自分の興味のあることを突き進めていけばいつか形になっていくし、積み重なればそれなりに認めてもらえる。


博物館では古代の人が当たり前に暮らしていたことをそのままケースに入れて展示しています。縄文時代の子どもが沼地で足跡つけた化石を見て、子どもの頃にわくわくしました。


今のアートは、ある意味その人の考え方を表すメッセージの手段ですね。私はそれを見ながら、この人はこんな気持ちなんだとか、こんな性格の人なんだとか想像したりするのが好きです。そこに学芸員やキュレーターという人々が仲介しているような場合もありますよね。他にも作品を直接見るだけの場合と、添えられている解説を丹念に読む場合もあります。


芸術文化学科に入った時、ミュゼオロジーやキュレーター、アートマネジメントの世界で生きることを目指さなければならないんだという気持ちになりました。周りにも同じ気持ちの人が多かったですし。
でも、時間が経つにつれてそのあいまいなモヤモヤとしたものが晴れず、結局、環境や運、タイミング、本心などが関係しているような気がして、私にとっては美術の世界で生きることはそれほど重要ではなくなりました。どちらかと言えば、普段の生活の中に少し含まれているという感覚なのです。


それで最近美術館やギャラリーに行っていないので、時間ができたら行こうと思っています。